民間救命士認定・更新制度について
本制度の背景
救急救命士が現場で実施する観察・判断・処置は年々拡大と高度化を続けており、すべての救急救命士は所属や業務に関らず、それに相応する知識と技能の具備を求められている。一般社団法人民間救命士統括体制認定機構(以下、認定機構と略)は民間救命士の認定・更新制度を構築し救急救命士の質の担保をめざすものである。
本制度の基本理念
認定機構における民間救命士の認定・更新制度についての考え方と基本理念を示す。
一、わが国での病院前救急医療の進歩・発展のため、救急救命士は常に最新の知識および技術を習得し、対応する傷病者に適切に反映できるように自己研鑽の努力を怠らないこと。
一、救急救命士は、地域包括医療の内容、消防行政の現状、メディカルコントロール協議会での問題点を理解し、さらに日本医師会、日本救急医学会や日本臨床救急医学会などから提示される医学的内容や倫理的指針を遵守し、また十分な医学的根拠をもってガイドラインに基づいた病院前救急医療を行うこと。
一、医療人としての救急救命士であることを念頭におき、プロフェッショナルオートノミーの維持に常に努力すること。
一、救急救命士が接する傷病者は常に緊急性の高い重度傷病者であることに鑑み、十分な観察・判断・処置を実施できるよう、実践的な技術を身に着けること。
一、医療従事者としての適切なコミュニケーション能力を有し、かつ、傷病者の個人情報保護につとめ生涯守秘義務を守り、すべての必要な記録を保存し管理できること。
一、救急救命士は活動にかかわるすべての関連法を遵守し、民間活動に於いては社会通念から外れることなく、救急救命士の品格を保ち社会ニーズに応えるべく努力すること。